【2026年度版】埼玉県の解体補助金・助成金制度一覧|5市の条件・金額・申請方法
埼玉県で解体工事に使える補助金は、市区町村ごとに制度や金額が大きく異なります。川口市では空き家除却に最大100万円の補助が受けられる一方、さいたま市・川越市・所沢市には空き家解体の単独補助制度がありません。本記事では、埼玉県の主要5市(さいたま市・川口市・川越市・所沢市・越谷市)で利用できる補助金制度を、空き家除却・ブロック塀撤去・耐震関連・アスベスト対策の4カテゴリに分けて解説します。
補助金の内容は年度ごとに変更される場合があります。申請前に各市の担当課へ最新の受付状況をご確認ください。
埼玉県5市の解体補助金 一覧比較表
埼玉県の主要5市で利用できる解体関連の補助金を横断的に比較すると、市ごとの制度充実度に大きな差があります。川口市が空き家除却・ブロック塀撤去・耐震改修・アスベスト対策のすべてを備えており、制度の充実度では県内トップクラスです。一方、所沢市は補助額・制度数ともに限定的で、空き家解体やアスベスト対策の補助は設けられていません。
| 制度 | さいたま市 | 川口市 | 川越市 | 所沢市 | 越谷市 |
|---|---|---|---|---|---|
| 空き家除却 | なし | 最大100万円 | なし | なし | 最大50万円 |
| ブロック塀撤去 | 最大30万円 | 最大30万円 | 最大15万円 | 最大10万円 | なし※ |
| 耐震診断 | 最大6.6万円 | 最大6.5万円 | 最大6万円 | 最大2万円(木造) | 最大7万円 |
| 耐震改修 | 最大120万円 | 最大60万円 | 最大30万円 | 最大30万円 | 最大50万円 |
| 耐震建替え | 最大60万円 | なし | なし | なし | なし |
| アスベスト除去 | 最大600万円 | 最大300万円 | 調査のみ25万円 | なし | 要問合せ |
※越谷市は独立したブロック塀撤去補助制度はありませんが、「住宅・店舗改修促進補助金」の対象工事にブロック塀撤去が含まれます(上限10万円・補助率20%)。
以下、制度別に詳しく解説します。
空き家解体の補助金|川口市が最大100万円で最も手厚い
埼玉県5市のうち、空き家の除却(解体)に直接使える補助金を持つのは川口市と越谷市の2市のみです。さいたま市・川越市・所沢市には、空き家解体を単独の目的とした補助金制度は設けられていません(2026年4月時点)。
川口市:川口市空家除却補助金
川口市の空き家除却補助金は、埼玉県内でも最も手厚い制度のひとつです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 川口市空家除却補助金 |
| 補助率 | 工事費の5分の4(80%) |
| 上限額 | 100万円(床面積1㎡あたり25,000円が上限単価) |
| 対象条件 | 1年以上未使用の空き家で、不良住宅判定または耐震性がないと判断されたもの。接道がなく建替えができない敷地に建つこと |
| 市内事業者要件 | あり(市内に本社を有する事業者が施工すること) |
| 申請期間(令和7年度実績) | 2025年8月1日〜2025年11月28日(先着順・予算到達次第終了) |
| 令和8年度の受付日程 | 未公開(担当課に要確認) |
| 問い合わせ先 | 住宅政策課 住宅管理促進係 TEL: 048-229-7805 |
耐震性がないと判断されたものの、不良住宅には該当しない場合は、補助率が23%・上限50万円に変わります。いずれの場合も、交付決定前に工事を着手すると補助金が受け取れないため注意が必要です。
補助金の内容は年度ごとに変更される場合があります。最新情報は川口市の公式サイトでご確認ください。
越谷市:越谷市空家等対策推進事業費補助金(除却工事)
越谷市では、特定空家等に認定された建物を対象とした除却補助金を設けています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 越谷市空家等対策推進事業費補助金(除却工事) |
| 補助率 | 対象経費の5分の4(80%) |
| 上限額 | 30万円(未接道敷地にある場合は50万円) |
| 対象条件 | 特定空家等に認定されていること、かつ旧耐震基準(昭和56年5月31日以前)で建築されたもの。勧告を受けた特定空家は補助対象外 |
| 市内事業者要件 | あり(市内に本社を有する法人または市内に事業所がある個人事業主) |
| 申請期間(令和8年度) | 2026年4月6日(月)から受付開始(先着順) |
| 問い合わせ先 | 建築住宅課 TEL: 048-963-9205 |
越谷市の制度は「特定空家等の認定」と「旧耐震基準」という二重の条件がある点が特徴です。特定空家等の認定を受けたあと、勧告が出される前のタイミングで申請する必要があります。
同制度では改修工事(補助率2/3・上限30万円)も用意されており、地域活性化の用途として10年以上継続して活用することが条件です。
補助金の内容は年度ごとに変更される場合があります。最新情報は越谷市の公式サイトでご確認ください。
さいたま市・川越市・所沢市は空き家解体の単独補助なし
本記事執筆時点で、さいたま市・川越市・所沢市には空き家解体を単独の目的とした補助金制度は確認できませんでした。
ただし、さいたま市では後述の「耐震建替え助成(上限60万円)」を通じて、旧耐震基準住宅の除却が間接的に補助対象となります。更地にするだけの解体は対象外で、同一敷地での新築が条件です。
川越市はクラッソーネとの連携協定による解体費用シミュレーターを提供しており、所沢市は空き家ワンストップ無料相談窓口(住宅政策課 TEL: 04-2998-9216)を設けています。金銭的な補助ではありませんが、解体を検討する際の情報収集に活用できます。
ブロック塀撤去の補助金|さいたま市・川口市が最大30万円
地震による倒壊リスクがあるブロック塀の撤去・改修には、5市中4市が補助金を設けています。通学路に面するなど、公共の安全に関わる条件が付く場合が多いのが特徴です。
さいたま市:既存ブロック塀等改善事業助成金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 上限額 | 30万円 |
| 補助率 | 工事費の2/3 |
| 対象条件 | 高さ80cmを超えるブロック塀等で、道路等に面し、安全基準に適合しないもの |
| 問い合わせ先 | 建設局 建築行政部 建築総務課 TEL: 048-829-1539 |
さいたま市は5市中で最も補助額が大きく、令和7年度からは電子申請にも対応しています。令和8年4月より組織改編が行われ、申請先が「建築部」から「建築行政部」に変更されています。
川口市:既存ブロック塀等安全対策補助金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 上限額 | 撤去: 30万円 / 改修: 20万円 |
| 補助率 | 工事費の2/3 |
| 対象条件 | 通学路に面する高さ60cmを超えるブロック塀等で、倒壊のおそれがあるもの |
| 問い合わせ先 | 建築安全課 建築調査係 TEL: 048-242-6367 |
川口市は通学路に面するブロック塀に限定される点が特徴的です。該当するかどうかは事前に建築安全課にお問い合わせください。
川越市:ブロック塀等撤去補助金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 上限額 | 一般道路沿い: 10万円 / 通学路等沿い: 15万円 |
| 補助率 | 1/2(通学路等沿いは2/3) |
| 対象条件 | 高さ80cm以上のブロック塀等で、市道等に面し、倒壊のおそれがあるもの |
| 申請期間(令和8年度) | 2026年4月1日〜12月下旬(先着順) |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 TEL: 049-224-5974 |
所沢市:危険ブロック塀等撤去改善事業補助金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 上限額 | 撤去: 10万円 / 改善: 5万円 |
| 補助単価 | 撤去: 1万円/m / 改善: 5千円/m |
| 対象条件 | 高さ1.2mを超えるブロック塀等で、建築基準法の道路に面するもの |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 TEL: 04-2998-9180 |
越谷市:独立した制度はなし(住宅・店舗改修促進補助金で対応可能)
越谷市には独立したブロック塀撤去補助制度はありません。ただし、「越谷市住宅・店舗改修促進補助金」(上限10万円・補助率20%・抽選制)の対象工事にブロック塀の撤去が含まれます。この補助金の担当は経済振興課(TEL: 048-967-4680)です。
耐震関連の補助金|全5市が実施・さいたま市は令和8年度に大幅拡充
旧耐震基準(昭和56年5月31日以前に建築された建物)の耐震診断・改修に対する補助金は、5市すべてが設けています。解体工事との関連では、「耐震改修のために建物を解体する」ケースで補助金が活用できる場合があります。
耐震診断の補助金
耐震診断は、建物の耐震性能を専門家が評価するもので、改修や建替えの判断に必要な最初のステップです。
| 市 | 上限額 | 補助率 | 対象建築年 | 令和8年度受付 |
|---|---|---|---|---|
| さいたま市 | 6.6万円 | 実費相当 | 昭和56年5月以前 | 4月1日〜受付中 |
| 川口市 | 6.5万円 | 2/3 | 平成12年5月以前 | 未公開 |
| 川越市 | 6万円 | 2/3 | 昭和56年5月以前 | 4月1日〜受付中 |
| 所沢市 | 木造: 2万円 / 非木造: 5万円 | 2/3 | 昭和56年5月以前 | 未公開 |
| 越谷市 | 7万円 | 2/3 | 平成12年5月以前 | 未公開 |
川口市と越谷市は対象を平成12年(2000年)5月以前の建築物にまで広げており、いわゆる「2000年基準」以前の木造住宅もカバーしています。所沢市は木造一戸建ての場合、上限が2万円(住戸数×2万円)と他市に比べて低い点にご注意ください。非木造の一戸建ては上限5万円です。
耐震改修の補助金
耐震診断の結果、耐震性が不足していると判断された場合に、補強工事の費用を補助する制度です。
| 市 | 上限額 | 補助率 | 備考 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 補強工事: 120万円 / 補強設計: 20万円 | 補強工事: 1/2 / 補強設計: 2/3 | 令和8年度に大幅拡充(下記参照) |
| 川口市 | 60万円 | 23% | — |
| 川越市 | 30万円 | 23% | 令和8年度は共同住宅・多数利用建築物の改修は募集なし |
| 所沢市 | 30万円 | 23% | マンション(共同住宅)は上限430万円・補助率33% |
| 越谷市 | 旧耐震: 50万円 / 2000年基準以前: 35万円 | 23% | 令和7年度に拡充(40万→50万円) |
さいたま市は令和8年度に「総合的耐震補強工事」を新設し、大幅な制度拡充を行っています。
さいたま市 令和8年度の主な変更点
さいたま市は令和8年4月3日付で耐震補強等助成事業を大幅に改定しました。主な変更点は以下のとおりです。
- 「総合的耐震補強工事」の新設: 補強設計と補強工事を一括で行う場合、補助率4/5(80%)・上限140万円という手厚い補助が受けられます
- 対象建築物の拡大: 従来の昭和56年5月以前に加え、平成12年5月以前に建築された木造軸組工法2階建て以下の住宅も対象に追加されました
- 面積単価の引上げ: 34,100円/㎡から39,900円/㎡に引き上げられました
- 組織改編: 申請先が「建築部」から「建築行政部」の建築総務課企画係に変更されました
問い合わせ先: 建設局 建築行政部 建築総務課 TEL: 048-829-1539
耐震建替えの補助金(さいたま市のみ)
旧耐震基準の住宅を除却し、同一敷地に新築する場合に利用できる補助金で、5市のうちさいたま市だけが設けている制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | さいたま市既存建築物耐震補強等助成事業(建替え工事) |
| 補助率 | 建替え工事に要した費用の23% |
| 上限額 | 60万円/棟 |
| 主な条件 | 旧耐震基準(昭和56年5月以前)の建物を除却→同一敷地で新築。省エネ基準適合・土砂災害特別警戒区域外であること |
| 問い合わせ先 | 建設局 建築行政部 建築総務課 TEL: 048-829-1539 |
更地にするだけの解体工事は対象外で、建替え(新築)が前提です。解体費用と新築費用を合わせた総額の23%(上限60万円)が補助されます。
補助金の内容は年度ごとに変更される場合があります。最新情報はさいたま市の公式サイトでご確認ください。
アスベスト対策の補助金|さいたま市が調査25万円+除去600万円
2022年4月以降、すべての解体工事でアスベスト事前調査が義務化されています。アスベスト含有建材が見つかった場合の調査費用・除去費用は高額になりがちですが、一部の市では補助金が利用できます。
| 市 | 含有調査の補助 | 除去等工事の補助 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|---|
| さいたま市 | 上限25万円/棟 | 工事費の2/3(上限600万円/棟) | 建築行政部 建築総務課 TEL: 048-829-1539 |
| 川口市 | 調査単独の補助は確認できず | 工事費の2/3(上限300万円/棟) | 建築安全課 TEL: 048-242-6367 |
| 川越市 | 上限25万円/棟 | 市独自の除去補助は確認できず | 建築指導課 TEL: 049-224-5974 |
| 所沢市 | 市独自制度は確認できず | 市独自制度は確認できず | 建築指導課 TEL: 04-2998-9180 |
| 越谷市 | 市独自制度は確認できず | 市独自制度は確認できず | 建築住宅課 TEL: 048-963-9235 |
さいたま市は調査(上限25万円)から除去(上限600万円)まで一貫した補助体系を持ち、申請期間は毎年度4月1日〜11月30日です。
川口市の除去等工事補助は上限300万円で、建築物の除却工事(アスベスト除去に要する経費相当分)も補助対象に含まれます。ただし、吹付けバーミキュライトおよびパーライトは対象外です。
埼玉県の補助制度は5市には適用されない
埼玉県は独自のアスベスト対策補助制度(含有調査: 上限25万円、除去等: 工事費の2/3・上限600万円)を持っていますが、さいたま市・川口市・川越市・所沢市・越谷市を含む「所管行政庁12市」は県の直接補助の対象外です。延べ面積1,000㎡未満の建築物は上限300万円に減額される区分もあります。これら5市にお住まいの方は、各市独自の補助制度をご利用ください。
補助金申請の5つの注意点
解体補助金を申請する際に共通して注意すべきポイントをまとめます。
交付決定前の着工は補助対象外になる
すべての補助金に共通する最も重要なルールです。補助金の申請を行い、市から交付決定の通知を受け取ってから工事に着手してください。交付決定前に解体業者と契約・着工してしまうと、補助金を受け取れなくなります。
市内事業者による施工が条件の場合がある
川口市・越谷市の空き家除却補助金では、市内に本社を有する事業者による施工が必須条件です。見積もりを取る段階で、業者の本社所在地を確認しておきましょう。
予算到達で年度途中に終了する場合がある
多くの補助金は年度予算が決まっており、申請が集中すると予算到達次第で受付が終了します。先着順の制度は早めの申請が有利です。越谷市の住宅・店舗改修促進補助金のように抽選制の場合もあります。
複数の補助金を併用できる場合がある
たとえば、さいたま市では耐震建替え助成(60万円)とブロック塀撤去助成(30万円)を同一敷地で併用できる可能性があります。対象工事が異なる場合は併用可能なケースがあるため、担当課に確認してみてください。
令和8年度の受付開始が未公開の市もある
本記事執筆時点(2026年4月5日)で令和8年度の受付日程が公式に公開されているのは一部の制度のみです。前年度の制度が継続されるかどうかも含め、各市の担当課に最新状況をお問い合わせください。
よくある質問(FAQ)
- Q埼玉県で解体工事に使える補助金はいくらもらえますか?
- A
市によって大きく異なります。空き家除却では川口市が最大100万円・越谷市が最大50万円です。耐震建替えではさいたま市が最大60万円、アスベスト除去ではさいたま市が最大600万円の補助が受けられます(2026年度時点)。さいたま市・川越市・所沢市には空き家解体の単独補助金はありません。
- Q補助金の申請は解体工事の前ですか?後ですか?
- A
必ず解体工事の着手前に申請してください。すべての制度で、市からの交付決定通知を受け取ってから工事を始める必要があります。先に工事を始めてしまうと補助金の対象外になります。
- Q補助金を使っても解体業者は自分で選べますか?
- A
はい、多くの制度では業者の指定はありません。ただし、川口市・越谷市の空き家除却補助金では市内に本社がある事業者による施工が条件です。見積もりを依頼する前に、業者の本社所在地を確認しておきましょう。
- Qさいたま市に空き家の解体補助金はありますか?
- A
さいたま市には空き家解体の単独補助金はありません。ただし、旧耐震基準(昭和56年5月以前)の住宅を除却して同一敷地に新築する場合は、「耐震建替え助成」として最大60万円の補助が受けられます。更地にするだけの解体は対象外です。
まとめ
埼玉県で解体工事に使える補助金は、市ごとに制度の有無や金額に大きな差があります。空き家除却で最も手厚いのは川口市(最大100万円)、耐震補強工事で最も手厚いのはさいたま市(令和8年度新設の総合的耐震補強で最大140万円)です。
補助金を活用するためには、まず自分の建物が対象条件に該当するかを確認し、工事着手前に申請を完了させることが重要です。予算到達で年度途中に受付終了する制度も多いため、解体を検討している方は早めに各市の担当課に相談されることをお勧めします。
最終更新日: 2026年4月5日 情報の根拠: 各市公式サイト・埼玉県公式サイト(2026年4月5日時点の公開情報)
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